シン・Ryuseiは今日も雨を呼ぶ

札幌銭湯スタンプラリーに再挑戦しているのでその記録だったり他多数

200303_札幌公衆浴場商業協同組合

私は温泉ソムリエです。研修を受けて、温泉ソムリエの称号?資格?を取得しました。

実は、温泉も好きだけど銭湯も好きなのです。

 

ということで、以前から大好きだった銭湯を少しでも応援しようということで、札幌銭湯スタンプラリーに挑戦しました。

 

過去にもチャレンジしたのですが、そのときは25箇所目くらいでくじけました。あの頃は札幌市内に50以上の銭湯があり、ちょっと無理だなと諦めたのですが、今ならスタンプラリーを達成できるのではないかと思って再挑戦しました。

 

その結果、札幌市内の多くの銭湯に出会え、とてもいい経験をさせてもらいました。わかったことは、改めてですが銭湯は素晴らしいということです。

 

札幌銭湯スタンプラリー完走したということで、表記組合に行きまして、豪華景品と賞状を頂いてきました。

 

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ここで、事務局の方と30分くらい歓談をしまして、閉湯するところの話、新規開業の難しさ、事業承継の可能性など、今後の銭湯業界に対しての意見交換や、個人として何ができるかという話をしました。

 

結論から申し上げると、日常的に銭湯に通うしか僕にはできません。資本を持っているわけでもないので、経営者になれないし、そんなハード整備もできません。僕ができるのは、お風呂が大好きでお風呂に通うということなんです。

 

ただ、今後も減少傾向を続けるであろう銭湯業界なので、こうやってその記録をネットに残していければなと思っているところです。

 

さて、ここで閑話休題し、大事なことを申し上げなければならないのですが、なんと、この豪華景品は、「2周目の完走の際は別の景品になる」ということをお聞きしました。

 

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1周目の景品は、

 ◯ケロリンの桶

 ◯ケロリンの洗体タオル

 ◯ケロリンの石鹸

 ◯ケロリンのキーホルダー

でした。
 

これは、やるしかない!

 

ということで、2020年度も札幌銭湯スタンプラリーに挑戦したいと思っております。

きっと、このブログではない別のブログを立ち上げると思います。もしよければですが、そちらにもお付き合いくだされば何よりでございます。

 

では、以上にて、札幌銭湯スタンプラリーは終了いたします。

 

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その時、一つの銭湯が札幌の中で瞬いて消えた。

その時、一つの銭湯が終わりを告げた。

次回「札幌銭湯伝説」第82話『菊水湯、還らず』。

銭湯の歴史が、また1ページ。

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という予告を作ったので、最終日の3月31日にも菊水湯へ入ろうと思います。

【白石区】菊水湯_200301【38/38】

私はお風呂が好きだ。ぬるいお湯が大好きだ。熱いお湯が大好きだ。サウナが大好きだ。水風呂が大好きだ。よろしい、ならば銭湯だ。

 

 

令和元年10月7日に美春湯さんから始まった札幌銭湯スタンプラリー。

約半年に渡って札幌市内の銭湯に入り続けてきた。

この長い冒険も一つのピリオドを迎える。

最初から決めていたのは、白石区の銭湯で始めて、そして終えるというお湯の冒険。

色々と悩んだが、最後は菊水湯さんと決めていた。

 

閏日という4年に一度の記念日をまたぎ、令和2年3月1日、この冒険は最終話を迎える。

前回の予告でも書いたとおり、行き先は最初から決まっていた「菊水湯」。

 

僕は、20代の頃、とある小さな町へIターンで引っ越しした。そこではとても成長させてくれて、本当にありがたい記憶がたくさんある。はみ出し者たちの遠い夏の思い出がたくさんある。飲み屋に謝りに行った記憶がたくさんある。仲間がたくさんいる。

 

就職氷河期時代のど真ん中で、何人も同級生が自殺した。僕はまだ生きている。僕は何を糧に生きているかなんてわからない。死なないから生きている。その引越し先では、とても多くの経験をさせてもらったおかげでまだ生きている。

 

そして、30代になり、札幌に戻ってきた。戻ってきた土地は「東札幌」。

僕の人生、まだ間に合うはずだと思い、まだ遅くないと思い、後戻りするなと思い、また一歩踏み出そうと思い、少し怖いと思い、そしてまだ、人生の冒険は続いている。僕の冒険は、裸足のまま飛び出してみたが、栄光に向かって走る列車には乗れなかった。ただ、いまだに僕が生きているということは、何か意味があるのだと思っている。

 

その東札幌時代には、貴楽湯、共栄湯、菊水湯の3つの銭湯に入っていた。

きっと、銭湯がなければ、人生が辛くて途中で潰れていたかもしれない。

人生なんて、悩みばかりである。でも、銭湯に入っていると「そんなことはどうでもいいことだ」と気持ちが変化する。世の中の大半の悩みなんて大したことがないこと。そう思える。命が回復するところが銭湯。

 

その東札幌時代から12年は経過しているのが令和2年である。

その思い出の菊水湯へ地下鉄に乗り向かう。

 

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この佇まいは、変わらない。あれから12年が経ち、僕は完全無欠の中年になった。あの頃より年をとった。髪も薄くなった。皺も増えた。肌も悪くなった。少し太った。病気がちだ。だけど、菊水湯は変わらない。未来永劫この場所で、多くの人の裸を見続け、多くの命を洗濯するだろう。

 

さぁ、最後のスタンプを貰いに行こう。これまでたくさんの僕の命を回復させてくれた菊水湯に感謝の気持ちを込めて、ありがとうをいいに菊水湯へ行こう。僕は社会人として、まだなんとか生きながらえていることを伝えに菊水湯へ行こう。

 

 

 

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その時、入り口で衝撃的な情報と正面衝突事故を起こす。

 

何かがはじけ、飛び散った

TOO MUCH PAIN

 

嘘だろ・・・。90年の歴史を誇る銭湯がこうもあっさりなくなってしまうのかよ。

俺たちは無力だ。なにもできない。進化論ではこう書かれている。「時代の変化に対応できるものだけが生き延びる」と。銭湯は、いまだに昭和の時間が流れている。時代の変化にしなやかに対応できていないのかもしれない。ビジネスモデルに持続性がないのかもしれない。

 

しかし銭湯は、多くの命を救う、重要な社会インフラだと思っている。こうも簡単に、あっさりと、雑草を引っこ抜くように、豆腐を崩すように、ヤクルトを飲み切るように、いとも簡単に減らしていいのかと問いたい。

 

悔しい思いをしつつ、ドアを開け、番台の方に札幌銭湯まっぷを渡し、スタンプを貰い、そして、「達成日」のところに日付を入れてもらう。

 

そこでしばし会話をした。昔に通っていたこと、スタンプラリーを始めたこと、銭湯への感謝の気持ち、そして閉湯の話。

 

一連の会話をやり取りしたあと、全裸に着替えて、浴室へ向かう。

そこは、何回も見慣れた光景。見慣れた天井。そして、静かに、多くの人が命を洗っている。いや、磨いていると表現したほうが正しいかもしれない。未来に向かって生きていく人の強い意欲を感じられる。そんな空間が広がっていた。

 

3月末で終えるなら、まだ来れるだろうと思い、再訪問を決めた。東札幌時代に通っていた貴楽湯はすでにない。そして、菊水湯も消えるわけだ。せめて、僕は訪問しその記録を残しておこう。ネットの世界にその記録を残しておこうと思った。

 

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これが完成した札幌銭湯まっぷである。

最後は感動ではなく、悲しいお知らせとなった札幌銭湯スタンプラリー。

 

ただ、まだ終わったわけではない。

この札幌銭湯まっぷを持って、中央区にある札幌公衆浴場商業協同組合へ行って、景品をもらわなければならないのだ。いつまでもメソメソしてても仕方がない。未来へ向かって一歩踏み出そう。未来は僕らの手の中にある。

 

店名:菊水湯
住所:札幌市白石区菊水3条1丁目5-3
TEL:011-811-2856
営業時間:14:00〜22:00
駐車場:有
定休日:水曜 . 第4土曜日

 

 

【西区】琴似温泉_200229【37/38】

私はお風呂が好きだ。若い人がにぎやかにしている浴室が好きだ。マナーのいい常連さんが好きだ。清潔な脱衣所が好きだ。よく温まるお湯が好きだ。露天風呂が好きだ。電気風呂は正直によくわからない。落ち着くサウナが好きだ。よろしい、ならば銭湯だ。

 

今日は、4年に1回のカーニバルデーです。そう、閏日です。2月29日なんです。本当は、この記念すべき日に札幌銭湯スタンプラリーを終えようと計画していたのですが、そうは問屋が卸さないわけでありまして、東京事変復活の日にスタンプラリーを終えるということはできませんでした。とはいえ、自分で決めたことですし、仕方がないですね。

 

残念ですが、それでいいんです。札幌銭湯スタンプラリーを完走することができればそれでいいんです。世の中の人間のほとんどが、札幌銭湯スタンプラリーを完走することなく人生を終えるわけです。僕らは確かにマイノリティかもしれませんが、それだけ人生を楽しんでいるんです。銭湯好きってちょっと変わっていると思われるかもしれませんが、とても楽しんでいるんです。

 

人生って、楽しいこともありますが、実際の所悩むことの方が多いと思います。10代・20代の若い人にいいたいのは、40代のおっさんになっても将来のことについて悩むということです。だから悩まなくていいというわけではなく、悩んだ結果、新たな道を切り開くことができると思っています。そして、これまで悩んできたことの多くは、どうってことないことだということです。どうってことないけど、悩むから進歩するんです。

 

このように、40代でも悩むことが多々あるのですが、真面目な話、銭湯に入って「ふぁああーーーーー」って声でも出したら、悩みなんてどうでもいいことだと思うようになります。世の中の悩みのほとんどは、「そんなこと大したことねぇよ」と思えばすべて解決できます。これだけで、銭湯に入るということは幸せ度数がアップすると思うんです。

 

したがって、人生のQOLを高めるためには、銭湯の効能が大きいと思います。もっと、日常の中に銭湯が入ってくるライフスタイルを作っていくことが、体と心と脳の健康を維持できると思います。みんな、銭湯に行け。そこに幸せがあるぞ。

 

そんなわけで、いたって健康体の私ですが、札幌銭湯スタンプラリーもいよいよセミファイナルとなりました。訪問先は琴似温泉さんです。温泉と名乗ってますが、銭湯です。それでいいんです。細かいことは気にすんなよ。

 

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銭湯って、コインランドリーが一体となっているところをたくさん見てきました。ホームの美春湯さんだってそうです。しかし、洗車場と一緒になっている銭湯はここに来て始めてみましたよ。

 

まぁ、体も車も洗うことでは一緒だもんな。そんなもんだよ、細かいことは気にすんな。

 

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闇夜に浮かぶ「ゆ」の文字です。思えば、たくさんの銭湯に入ってたくさんの思い出を紡いできました。入れ墨さんとサウナでご一緒した思い出、入れ墨さんが常連から「社長さん」と呼ばれていた思い出、入れ墨さんがADHDなのかやたらにお湯を大げさに撒き散らしている思い出、入れ墨さんの小指がなかった思い出、入れ墨さんが銃撃事件の情報を語り合っていた思い出、入れ墨さんが◯◯なら東京湾行きだろ?と話していた思い出などなど、数えることができない思い出ができました。すべてが楽しい思い出となっております。

 

そんな過去を思い出しながら、琴似温泉に到着しました。

カウンターでスタンプをもらい、いつものように脱衣場へ進軍します。

一張羅の全裸に着替えて、浴室へさらに進軍です。

 

最初の感想は、「ここはスーパー銭湯か?」という感想です。

なんと、久しぶりに露天風呂があるところでした。明るくて、若い人が多く、とても活気があるなと思いました。

 

浴室内も新しくてきれいでとてもあずましいところです。

若い人男の子が友人と一緒に来てて将来のことを語ってました。

隣の女性風呂も若い人たちの声が聞こえました。

 

琴似温泉には未来があると思いました。

僕も、サウナに入って適温な水風呂も経て未来を考えていました。

改めてですが、一つの答えにたどり着きました。

 

未来は僕らの手の中にあるんだ。

 

そういうことを琴似温泉で改めて気づいた。

自分の人生は自分で決めようと思う。残りの人生をどのように生きるかをおじいちゃんたちを見ながら考えていました。

 

「ROKA」(The Birthday)の歌詞にあったように、行き先は自分で決めることが大事だと思う。なんでもかんでも他人のせいにしても仕方がないんですよ。自分で自分の道を見つけてリトルジャンヌになりましょう。

 

そう、札幌銭湯スタンプラリーをやって、また一つ自分が成長できた気がします。

 琴似温泉、いいところだったなぁ。また来ようと思う。

 

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屯田湯さんには入れなかったので、いよいよこれでリーチとなりました。

さぁ、最後のお湯に向かいましょう。

 

ーーーーー次回予告ーーーーー

自ら終焉の地と定めた菊水湯に、カイザー・俺は帰ってきた

后妃ヒルダと姉アンネローゼに見守られて、今、俺は最期の時を迎えようとしていた

だが、その安息は廃業の襲撃によって打ち破られ、ネット民らは…

次回、札幌銭湯伝説 最終話

『湯、見果てたり』

 銭湯の歴史も、あと1ページ

 

 

店名:琴似温泉
住所:札幌市西区八軒7条東1丁目1-11
TEL:011-621-4021
営業時間:15:00〜22:00
駐車場:有
定休日:月曜